拙者、ゴルフ侍と申す。
突然ではあるが、諸君は「アプローチ」に自信があるか?
通常のショットではそこそこ上手く打てるにもかかわらず、グリーン周りに来ると別人のように下手になるゴルファーがいる。
飛ばさなくてもいいのに、距離感が合わないのは一体何故なのか。
それは技術の前に、自分の飛距離を認識していないことがほとんど。
アプローチで間違っても300ヤードを超えることがないように、スイングの「振り幅」によってある程度の飛距離は確定してしまう。
もちろんプロではないので、1ヤード刻みで「振り幅」を調整しろとは言わない。
アプローチに関しては、たった「4種類の振り幅」を覚えてもらえばいい。
初心者だろうが上級者だろうが、これは同じだ。
今まで難しく考えていたアプローチは、限りなくシンプルにできる。
月1ゴルファーの拙者は、アプローチ練習を一切しなくても1ピンを外すことはまずない。
次は諸君の番だ。
今まで築き上げてきたアプローチの距離感はもう捨て去り、新しいアプローチの考え方を手に入れるのだ。
- 拙者の「アプローチの飛距離表」
- 方法①:アプローチのクラブは「サンドウェッジ1本」に絞る
- 方法②:4種類の振り幅で打ち分ける
- 方法③:アプローチの「キャリー」と「ラン」を把握する
- 方法④:足幅で飛距離を調整する
- 方法⑤:アプローチでもマン振りする
- まとめ
拙者の「アプローチの飛距離表」
上の飛距離表を見て頂きたい。
これは拙者の「アプローチの飛距離表」である。
20年に及ぶアプローチに関する知見を全てこの表に注ぎ込んだ。
諸君はもうアプローチに悩まなくていい。
この表を完成させることができれば、晴れて諸君もアプローチ巧者だ。
ただし、この「飛距離表」をそのまま真似ただけでは駄目だ。
その奥底にある考え方も同時に導入するのだ。
大丈夫。全て公開してやる。
それでは「アプローチの飛距離表」に関して解説をしていこう。
方法①:アプローチのクラブは「サンドウェッジ1本」に絞る
アプローチのクラブは是非1本に絞って欲しい
アプローチに関するゴルフ世論としては、クラブを状況や距離に応じて使い分けるという教えは根強い。
確かに一理あるのだが、それはラウンドで試行錯誤を経て距離感が養えるものだ。
一朝一夕にマスターできる技術ではない。
練習量が圧倒的に足りないゴルファーは、アプローチは「1本集中」でいけ。
そうすれば意思決定に悩むこともないし、1本のクラブに対する経験値が上がり、習熟度が必然と高まってくる。
拙者が推奨するのは「サンドウェッジ」だ
初心者には「ピッチングウェッジ」などロフトが立っているものが打ちやすいという。
これは確かな情報であり、ミート率も高まるのは間違いない。
100切りを目標とするゴルファーであればそれでもいいが、アプローチでは低い球だけでなく高い球が必要とされるタイミングが必ず訪れる。
・目の前の木を越えてグリーンに乗せたい
・バンカー越えのアプローチを寄せたい
・砲台グリーンのピン手前に寄せたい
上達してくると分かるが、「高さ」は武器だ。
サンドウェッジで低い球を打つことは可能だが、ピッチングウェッジで高い球を打つことは大変な技術が必要になる。
とにかく騙されたと思って、アプローチでは一途に「サンドウェッジ 」だけを持ってこい。
方法②:4種類の振り幅で打ち分ける
朗報だ。
アプローチの振り幅はたった「4種類」でいい。
逆に言うと、それ以外の振り幅は絶対に覚えてはならない。
拙者と約束してくれ。
ゴルフスイングはいかに自分の体の中に基準となる「物差し」を作るかである。
もし100種類の振り幅が存在してしまっては、それぞれの振り幅の習得にどれだけの時間と労力を使えばいいのか想像もつかない。
では、この4種類の振り幅を以下に挙げる。
確固とした「基準」があるので打ちやすいはずだ。
<アプローチの振り幅>
①(3/4)スリークォーターショット
②(1/2)ハーフショット
③(1/4)クォーターショット
④(1/8)ハーフクォーターショット
①(3/4)スリークォーターショット
手元が「右肩」から「左肩」に収まるようなスイングをする。
腕が「水平」になるようにスイングすると良い。
▼詳しくはこちらの記事を参照すべし▼
②(1/2)ハーフショット
手元が「右脇」から「左脇」に収まるようなスイングをする。
シャフトが「垂直」になるようにスイングすると良い。
▼詳しくはこちらの記事を参照すべし▼
③(1/4)クォーターショット
手元が「右腰」から「左腰」に収まるようなスイングをする。
シャフトが「水平」になるようにスイングすると良い。
▼詳しくはこちらの記事を参照すべし▼
④(1/8)ハーフクォーターショット
ヘッドが「右膝」から「左膝」に収まるようなスイングをする。
シャフトが「垂直」のイメージのままでスイングすると良い。
恐らく「ハーフクォーターショット」を提唱するのは拙者が第一人者だ。
振り幅の基準として、体の関節を目安にすると誰でも想像しやすい。
では「腰」から下の関節は何かと問えば、「膝」が答えとなる。
膝から下は水中だとイメージして、その水中からヘッドが飛び出さないようにスイングしてみると良い。
パターのスイングとほぼ同等であり、かなり小さいスイングになるが「膝」を意識するだけでスイングが安定してくるかと思う。
アプローチで、この振り幅を使う場面は多い。
「クォーター(1/4)」と「ハーフクォーター(1/8)」の振り幅はしっかりとマスターしておこう。
方法③:アプローチの「キャリー」と「ラン」を把握する
再度、拙者のアプローチ表に登場してもらおう。
以前に「全クラブの飛距離表」を作ることを提案させてもらった。
その際にも言及したが、「キャリー」は必ず覚えておくべき情報だ。
特にアプローチでは「落とし所(=キャリー)」が重要であり、ターゲットはピンではなく「落とし所」になるからだ。
バンカーや池など、ハザードを越えるための判断材料とするのはもちろんのこと、「落とし所」がどんなライであるかによって、その後のランが変わってくる。
・平坦: 通常のラン通り
・上り: ランが出ない
・下り: ランが出る
・ラフ: ランが出ない
・カラー: ランが出ない
「キャリー」はどんな状況でも一定であるが、「ラン」はライの影響を受ける。
状況によって「ラン」の距離を計算できるようになれば、面白いようにピンに寄せることができるだろう。
方法④:足幅で飛距離を調整する
アプローチは4種類の振り幅だけでは、細かい距離を打ち分けられない。
そこで、誰でも簡単にできる「距離の調整方法」を編み出した。
それは、アドレスにおけるスタンス幅を調整することである。
通常のアドレスでは、両足の間に「2足」分のスペースを確保する。
まずこれが基本だ。
これに慣れてきたら、距離を落とすために両足の間に「1足」分のスペースを確保する。
すると、キャリーが落ちて全体の飛距離が落ちることが分かるだろう。
最後に、両足をくっつけて「0足」のスペースとすると更に距離が落ちる。
この3種類の足幅を使い分けることによって、(3×4=12)通りの距離を打ち分けることができるようになる。
拙者の飛距離表を見て頂くと、75ヤード以下、全て5ヤード刻みで打ち分けることができるのがお分かりだろう。
なお、この足幅設定に対応するボール位置は以下の通りだ。
0足:右足小指の線上
1足:右足親指の線上
2足:スタンスの中央
※実はどの足幅でもボール位置は変わらない
どんな距離が残ろうが、この打ち分け方法で対応できてしまう。
何も恐れることはない。
方法⑤:アプローチでもマン振りする
これはアプローチの極意だ。
アプローチでも「マン振り」をすることにより、距離も方向性も安定する。
振り幅が小さいスイングだからといって、「マン振り」をしてはいけないというルールはない。
その振り幅の中でできる最強のスイングをしてみるのだ。
そうして生まれた飛距離は自身の基準となり、完璧なショットを打てた場合には、その距離に必ず収束する。
そうして放たれたボールは、気持ちがいいようにピンに寄っていくことだろう。
アプローチ全般に言えることだが、飛びすぎることは絶対に避けるべきだ。
一方、「マン振り」のアプローチを取り入れていれば、トップをしない限り飛びすぎるミスは100%なくなる。
そう、間違いなく100%だ。
そう考えてみると、上手く打てればベタピン、上手く打てなければショートするだけになる。
ゴルフを少しかじった者は、全て「平均飛距離」で戦略を組み立てる。
誠に愚かな考え方だ。
ピンに寄るか寄らないかは運次第、博打のように勝負しているゴルファーよりは、結果も成長度合いも断然にいい。
ナイスショットには良い結果、ミスショットには悪い結果が与えられるべきだ。
良い結果が欲しければ、ナイスショットを心掛けること。
結果オーライに甘んじていては、上達の妨げになることを心に刻んでおくべし。
まとめ
以上、アプローチの「飛距離表」について解説をしてきた。
4種類の打ち方、そして3種類のスタンス幅を組み合わせることで、合計12通りの飛距離を打ち分けることが可能になる。
これができれば、ほぼ確実にグリーンオンができるようになるだろう。
できなければ、ただのミスショット。
結果を恥じて、更にナイスショットの確率を上げるべく練習に励めば良い。
さあ、諸君も自分の飛距離表を作り上げるのだ。
例えゴルフの初心者だとしても、自分がどれだけ飛ぶのかが分かるようになれば、ラウンドが楽しくなること請け合いである。
さあ、これまでのアプローチの距離感は捨て去り、自分の最大飛距離でアプローチを攻略しろ。
(ゴルフ侍)
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