拙者、ゴルフ侍と申す。
ゴルフには「ハンディキャップ」という便利な制度がある。
このハンデのおかげで、技量が異なる人ともスコアを競い合うことができる。
諸君も色々なコンペに参加したことがあるだろう。
ぺリア方式のハンデ戦であれば、運の要素が強いため面白くないが、
純粋なハンデ戦では、競技性の高いスポーツとしてゴルフを存分に楽しむことができる。
そんなハンデだが、ゴルフの腕前によって考え方が異なることを伝えたい。
諸君も上級者の考え方を手に入れて、ハンデの上達に役立てようではないか。
ハンディキャップとは
①ゴルフレベルの平準化
ゴルフには他のスポーツと異なる点がある。
それは「ハンディキャップ」を利用することにより、「いつでも・どこで・誰とでも」公平な条件にてゴルフができるという点だ。
老若男女はもとより、国籍・文化・障害の有無を問わず、ゴルフを皆で楽しめるのはハンデのおかげと言っても過言ではない。
「紳士のスポーツ」と呼ばれるゴルフ。
その精神を「ハンデ」という形で体現した素晴らしいスポーツであるな。
②ゴルフレベルの尺度
ゴルファーであれば、ハンデを聞けば大体の実力が分かってしまう。
これは全世界共通の基準であり、「コースレーティング」という仕組みによって自分の実力が公平な数値で示される。
実力が数値化されるなど、他のスポーツにはなかなかない。
このシステム、画期的だと思わないか?
もし「シングル」と呼ばれる9以下のハンデであれば、自信を持っていい。
全体のゴルファーの約5%、すなわち20人に1人しかいないという実力だ。
更には「片手シングル(ハンデ5以下)」や「スクラッチ(ハンデ0)」も存在するため、上昇意欲の強い人は際限なく上を目指すことができる。
「シングル」は希少な存在であるが故、周りに彼らがいるのであれば、彼らと共にゴルフをすることができれば大変貴重な体験になるであろう。
ハンディキャップの考え方
初級者のハンデ
初級者の考え方は、「ハンデ=目標」だ。
「目標」というと聞こえはいいのだが、実態はそうでもない。
その「目標」を達成するに当たって、初級者ほど当日の調子や運のせいにしがちなのだ。
その傾向が強いために、スタートホールで大叩きをしてしまった瞬間に諦める。
「今日は調子が悪い!」
その一言だけで、ハンデ戦という競技を放棄してしまう。
ただのプライベートゴルフに意識を転換してしまうのだ。
そんなゴルファーを嫌というほど見てきた。
何ともおめでたいというか、情けない心掛けなのだろう。
きっとゴルフが上達したくないに違いない。
上級者のハンデ
上級者が考える「ハンデ」の意味は一味違う。
ハンデとは「目標」などではなく、必達すべき「義務」と捉える。
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「えっ・・・義務ですか?」
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諸君の驚く顔が目に浮かぶ。
そう、もう一度言う。
「ハンデ」とは「義務」なのだ。
例として、ハンデ5の人がいたとしよう。
ハンデ戦でパープレーで回るためには、5オーバーの77で回るしかない。
途中でトリプルボギー(+3)を打ってしまったとしても、諦めてはならない。
18ホールを消化する中で、何としてでも(+5)までに抑える必要がある。
調子が悪かろうが、運が悪かろうが、そんなことは関係ない。
これは自分に課せられた「責任」でもある。
自分のハンデを掲げている以上、それに相当するスコアで回らなければ、無責任な人間だ。
最後の最後まで決して諦めず、己の責任感で全うしよう。
初級者と上級者、ハンデの考え方の違いはここだ。
自分のハンデに責任を持つか否かで、圧倒的な差が生まれる。
ハンデ30の初心者であっても変わらない。
しっかりと102で回ることがゴルファーの務めだ。
考えを悔い改めよ。
まとめ
以上、ハンデの考え方についてお伝えした。
初級者と上級者の考え方をおさらいしておこう。
初級者: ハンデ=目標
上級者: ハンデ=義務
「目標」は、達成できなくてもしょうがないという甘えた考え方を含んでいる。
「義務」は、達成できるかどうかではなく、達成しなくてはならないという厳しい考え方だ。
次のハンデ戦では、自分のハンデは「義務」であると考えてプレーするべし。
責任感の強い諸君であれば、今までにない未知の力を引き出せるかもしれない。
それはまぎれもなく、自分の実力だ。
(ゴルフ侍)