拙者、ゴルフ侍と申す。
「ゴルフを教えてください!」
ゴルフをしているとこのような声がかかる。
拙者は己のゴルフ道に邁進する身。
脇目を振るほどの余裕はないのだ。
何とか世間話で終わらせたい。
なぜなら、その者は「教わる立場」としての心構えと礼儀がなっておらん。
では詳しい解説を聞いてくれ。
まずは病院で医者に何を聞かれる?
さあ質問だ。
諸君は風邪を患い、病院に行くことにした。
いざ医者の目の前にした時に「治してください」というだけか?
違うであろう。
事前アンケートもしくは問診で「自覚症状」を聞かれるのではないか。
風邪であれば、例えば以下のような「自覚症状」を訴えるだろう。
・喉が痛い
・頭が痛い
・熱が出ている
・吐き気がする
・咳が出る
などなど。
これを元に「症状」の原因を突き止め、「症状」を消し去るのが医者の役目だ。
ところが、ゴルフになった途端、自覚症状もなしで「治してください」とは何事か。
何をどう治せばいいのか。
それすらも分かっていないゴルファーをレッスンすることは非常に難しい。
こんなゴルファーばかりだと面倒を見切れないので、何も考えずに0から教えてくれるレッスンプロに習ってくれ。
次にどのようになりたいかを教えてくれ
次に重要なのは、病院のように正常な状態に戻すだけでなく、本人が理想とする状態を伝えることである。
①自覚症状:スライスしてしまう
②理想状態:ドローを打ちたい
①だけであればスライスをしない方法を教えることになるが、②の情報もあればドローを打てるような体の使い方について指南することができるだろう。
この目標が定まっていない間は、どんなアドバイスもただの付け焼き刃に過ぎない。
まとめ
あまりにも短絡的にレッスンを乞う人が増えて困っている。
たまにいるのはこんな人。
①自覚症状:下手である
②理想状態:上手くなりたい
まだまだ認識が甘い。
思考が停止しているのだろうか。
より具体的に思い描けてこそ、レッスンする身としても力を入れることができる。
「教える立場」よりも、「教わる立場」の方が重要だ。
教えたくなる態度はどんなものか理解できただろう。
出直してきてくれ。