拙者、ゴルフ侍と申す。
ゴルフの常識でもあり、格言にもありそうな言葉。
「力を抜くと飛ぶ」
これは1つの技術であって、ゴルフの本質ではない。
果たしてこれに気付いているものはいるのであろうか。
ゴルフの迷宮に入り込む前に、拙者が正しい道筋を示す。
周りに流されることなく、自分が進む道をしっかりと見定めて参ろう。
力を抜くということ
これから馬鹿でも分かる質問を2つ挙げる。
その答えは分かりきっているのだが、盲目的な諸君には目が覚めるような衝撃を与えるだろう。
①老人になれば飛ぶのだろうか?
「力を抜く」
すなわち力がなくなれば良いのか?
それであれば、年を取ることが手っ取り早い。
筋肉量は男女共に30代をピークに衰退の一途を辿る。
めでたく力がどんどん減少していき、ゴルフにも良い影響があるのだろう。
ぬぬ!
そんなことはないな?
年を取るごとにゴルフの経験値が溜まり、ゴルフの腕が上がることは予想できるが、今回は飛距離の話である。
筋力がなくなればなくなるほど、飛ばなくなる。
特に「60歳・65歳・70歳」での3段階の飛距離変曲点は、誰しも訪れる残酷な事実である。
分かるだろう?
力がなくなれば飛ばなくなる。
飛ぶように錯覚するのは、「ミート率」が上がるからだ。
以下の関係を理解できていないと、ゴルフの本質からずれていくので要注意。
○:「力を抜く」→「ミート率が上がる」→「飛距離が伸びる」
×:「力を抜く」→「飛距離が伸びる」
②幼児になれば飛ぶのだろうか?
幼児に戻るなど不可能なので、1つの仮定の話だ。
幼児の頃からゴルフを始めるプロゴルファーも多いと聞く。
では、彼らが寝る間を惜しんで世界最高峰の練習をすれば、プロゴルファーになれるであろうか?
まあ、無理だ。
幼児のスイングを見たことがある人は分かるだろうが、飛距離が全く出ない。
先に結論から話してしまい申し訳ない。
幼児のような未熟な体格では筋力がなく、間違っても300ヤードを飛ばすことは不可能だ。
「力を抜く」とかそれ以前の問題になる。
飛ばすには「筋力」が絶対条件であり、これは疑いようもない事実だ。
もし幼児にプロゴルファーが放つような300ヤードスイングをさせてしまったら、腕や腰など全ての関節と筋肉がその威力で破壊されてしまうだろう。
よくテレビで聞くような「軽く振って300ヤード」という言葉を真に受けるな。
300ヤードのスイングは諸君が想像している以上に体に負担がかかる。
まとめ
以上、「力を抜くと飛ぶ」という神話を一刀両断してみせた。
「馬鹿か、力を抜いて飛ぶわけがない」
初心者にはミート率が上がって飛距離に対して効き目があるかもしれない。
しかし、それを信じ続けて弱々しいスイングを作っている人が多く、ただただ悲しい。
「飛ばしたいなら力を入れろ」
残念ながら、これが真実。
飛距離を伸ばすには、厳しくも険しい道程を行くしかないことを心得よ。
それが嫌なら「力を抜いて飛ばす方法」を勝手に追究していけばいい。
いい加減に目を覚ませ。
飛ばすには筋肉が必要だ。
(ゴルフ侍)