拙者、ゴルフ侍と申す。
ゴルフ剣技を極めた拙者が、「ゴルフ」に関する話題を取り上げ、独自の視点で考察する。
様々な分野での技術革新を見据えながら、将来のゴルフ界に起こるであろう出来事を予想する。今回は「ゴルフ×トークンエコノミー」をテーマに共に考えてみよう。
トークンエコノミーとは
仮想通貨において、トークン(貨幣の代わりになる価値のあるもの、代替貨幣)を用いた経済のことを指します。これはサービスを提供したい側が、貨幣の代わりにトークンを発行し、それをユーザーが購入することによってトークンに価値が生まれます(上がります)。この価値のついたトークンを通貨として取引を行うことで、トークンエコノミーが成り立ちます。
「トークン」とは聞きなれない言葉である。
「トークン」は、仮想通貨の技術である「ブロックチェーン」を応用した独自コインを指す。「トークン」は様々な経済圏において発展していくことが期待されており、これはスポーツ界においても同様だ。
では、ゴルフ界における「トークン」はどのように使われていくのだろうか。
「トークン」を活用することにより、人・物・金・サービスが繋がっていく。ゴルファーの「ネットワーク」をイメージしながら読み進めて欲しい。
「トークンエコノミー」で変革するゴルフ界
①プロスポーツ型コミュニティ
プロスポーツ選手は数多くいるが、飯を食えているのは一握りだ。
「ゴルフ」でいえば第一シードの賞金ランク60位まではトップクラスで、賞金だけで食べていける。彼らは認知度・知名度が抜群であるため、各社スポンサーとも契約することで、見掛けでは収まらないほどの大金を手にしているだろう。「石川遼」をイメージしてもらえば分かりやすい。
しかし、プロになりたてであったり、実力はあるが資金がなく試合に出場できないなど、有名になるまでの障壁はなかなか高い。そこでファンが選手を応援し、その選手が活躍していくことで、結果的にゴルフ界全体が盛り上がるという好循環を産むのが理想だ。
スポーツを語る上では、欠かせない概念がある。
・・・「する」「みる」「支える」
この3要素を三位一体で発展させていくことがスポーツ界の課題だ。
「する」:プレイヤー・チーム
トップリーグのスポーツチームはテレビ放映権や広告収入などの収入源があるが、地域リーグのチームは経営に苦しんでいる場合が多い。
プレイヤーは「ファン」や「スポンサー」に支えられて活躍できることを自覚しなければならない。もちろん結果を出すことは重要であるが、他にファンのためにできることを考えれば色々と案が出てくるはずだ。
「みる」:観客・ファン
スポーツ選手は魅力的だ。アスリートとして日々の鍛錬を繰り返し、勝負の世界に生きている。その分野のトップクラスともなれば、我々のような凡人とは比べようもない。
そんな選手に「無償の愛」を尽くす熱狂的ファンもいるだろうが、一般的ファンであってもプレイヤーの活躍に貢献したいはず。活躍を見ることだけでなく、もっと選手に近い形で応援する仕組みがあればファンが増えるのではないだろうか。
「支える」:スポンサー
何もお金を出すだけがスポンサーではない。
食事・ウェア・ゴルフクラブ・練習環境など、選手が活躍できるように資源を活かすのである。スポンサーという枠組みを更に拡大できれば、様々な形で支援できる体制が整うだろう。
以上をまとめると、以下の図で表現できる。
●ファン⇔プレイヤー
初期段階のプレイヤーは、スポンサー獲得が困難であり、最初はファン獲得が重要となる。ファンは気に入ったプレイヤーに「投げ銭」で支援することができる。プレイヤーはこの「投げ銭」が新たな収入源となり得る。プレイヤーが活躍を始めると、徐々に人気が出てコインの価値が上がり始める。
ある程度コミュニティが成長した頃には、ファンはプレイヤーに対して「特別オファー」を出すことができるだろう。具体例としては、練習LIVE、ラウンドLIVE、ラウンドレッスン、ビデオメッセージなどである。ファンとしては非常に嬉しい試みであり、プレイヤーとしてもファンサービスの一環として活動できる。
●ファン⇔スポンサー
プレイヤーにスポンサーがついてくる頃には、プレイヤーのグッズやコンテンツが生まれてくるだろう。グッズとしては、ゴルフクラブ・ウェア・小物類など。コンテンツとしては、試合中継・レッスン動画・プライベート情報など。
スポンサーとしては、その製作コンテンツでファンから得られたコインをプレイヤーに還元する。そしてプレイヤーに資金が渡り、より活躍の範囲が広がっていくだろう。
●プレイヤー⇔スポンサー
この関係はやはり昔と変わらないだろう。
スポンサーは、プレイヤーが活躍することが自社製品のPRとなる。在り方としては「企業利益」ではなく「プレイヤーファースト」の考えで支援していくのが理想だ。
②インフルエンサー型コミュニティ
落合陽一 - 落合陽一の休日研究室(ラボラトリー) - DMM オンラインサロン
言わば、「オンラインサロン」。
最近「オンラインサロン」という言葉をよく耳にするようになった。「DMMサロン」や「campfire」などのサロンオーナーは有名人。すなわちインフルエンサーと呼ばれる世間に影響力を持つような人達だ。
(例)落合陽一のオンラインサロン ※月額10,800円
・オフ会(月一回DMM本社で開催)
・おはようおちあい(毎週水曜生配信)
・落合陽一の最新情報や投稿
・オンライン交流、ディスカッション
・部活動(ニュース部、サーベイ部、 Make部、グルメ部)への参加
・限定イベント案内(不定期/場所未定)
内容としては、上記のオンラインサロンを「ゴルフ」に置き換えたもので十分。
オンラインサロンは月額制であるが、そのサロンの概念に賛同し、サロンオーナーの人間味に惚れ、コンテンツがしっかりと完成されていれば、そのサロンの価値は高い。
その有用性は証明されているので、ゴルフ界のインフルエンサーたる人物よ、ゴルフに関するオンラインサロンを始めてはもらえないだろうか。拙者も興味ありだ。
③非インフルエンサー型コミュニティ
言わば、「運命共同体」。
インフルエンサー的な突飛な存在がいない。「One for All, All for One」の精神が宿っているようなコミュニティだ。同じ志を持ち、同じ方向性に向かい、共に切磋琢磨できるような価値感を持つ集団。ただのサークルと違うのは、月額制でお金をわざわざ出すほどの奇特な者が集まる。このようなコミュニティへの参加者はモチベーションが段違いだ。
・誰かがベストスコアを更新したと言えば、皆で喜ぶ
・誰かがイップスで悩んでいると聞けば、皆で悩む
・誰かが試合に出ると言えば、応援メッセージと共に「投げ銭」をする
・チームの月例会を行う際には、チームの会費から「賞金」を出す
皆がいるから強くなれる、そのような絆は「オンライン」で繋がることができる。自分が身を置く環境は、自分で選んでいくほうがいいに決まっている。
まとめ
以上、「トークンエコノミー」がゴルフに与える影響について想像してみた。
①プロスポーツ型コミュニティ
②インフルエンサー型コミュニティ
③非インフルエンサー型コミュニティ
現段階では「現金」すなわち「貨幣」での運営になっている状況だ。
しかし、インターネットやオンラインの力を借りるとなると、「現金」での経済活動は時代遅れの感がある。スマホ一台があれば好きなコミュニティに参加でき、様々な支援ができたり、様々なサービスを受け取ったりできる。
それには「トークン」と呼ばれるコミュニティ通貨が役立つに違いない。近い将来に実現する。諸君も頭の片隅に置いて、興味のあるコミュニティには参加できるような体制を取っておくと良いぞ。