拙者、ゴルフ侍と申す。
ゴルフ剣技を極めた拙者が、「ゴルフ」に関する話題を取り上げ、独自の視点で考察する。
様々な分野での技術革新を見据えながら、将来のゴルフ界に起こるであろう出来事を予想する。今回は「ゴルフ×ロボット」をテーマに共に考えてみよう。
ロボットとは
ロボット(robot)は、人の代わりに何等かの作業を自律的に行う装置、もしくは機械のこと。
単なる機械とロボットとの境界は厳密にいえば明確になっておらず、今後、技術が進歩するにつれ、ますます曖昧になっていくといわれ、AIやセンサー技術、IoTなどにより、自家用車や家電はロボットと呼ぶべきものになっていく可能性がある。
近年では無人機「ドローン」を半ば自律化させたものも存在し、自動運転車の実現が視野に入ってきており、SFの世界が現実のものとなりつつある。
生命体に通常以上の力を発揮させる方策として何らかの人工物を埋め込んだり置き換えるなどの方策を採った者は一般に「サイボーグ」などと呼ばれ区別されることが多い。
まさかの「ロボット」。どこに「ゴルフ」と掛け合わせる要素があるのか。
諸君、思考することを決して辞めてはいけない。現在と将来をしっかりと見据え、想像してみようではないか。それが我々の未来になる。
「ロボット」で変革するゴルフ界
①サイボーグ
サイボーグ(cyborg)とは
サイバネティック・オーガニズム(Cybernetic Organism)の略で、広義の意味では生命体(organ)と自動制御系の技術(cybernetic)を融合させたものを指す。具体例として、人工臓器などの人工物を身体に埋め込むなど、身体の機能を電子機器をはじめとした人工物に代替させたものがある。
これから先、「人間」と「ロボット」が融合する時代に突入する。
障がいの有無はただの個性に過ぎず、サイボーグ化することで様々な機能を持つことができるようになる。
柔軟性や筋力に優れた義手や義足を付ければ、身体能力を最大限に活かせるようになる。
試合ではドーピングが禁止されているが、今後はサイボーグ化した場合はどうなるのか。健常者よりもサイボーグの方が将来的に勝ることは必然であり、オリンピックの出場定義もこれから議論に出始めるだろう。スポーツという観点では、生身の人間が限界に挑戦することに意義を感じるが、エンターテイメントとして改造人間が競い合うことも個人的には見てみたい。
②ロボットコンテスト
ロボット競技とは
ある目的を達成するように製作されたロボットを使って行われる競技である。参加するロボットは参加者が製作するのが基本であるが、大会によっては市販品をそのまま、または改造する場合もある。マイコンなどを用いた自立型ロボット以外にも、無線・有線による手動操作の競技も含まれる。ロボットコンテスト、ロボコンとも呼ばれる。
ゴルフの「ロボットコンテスト」を提案する。
実際のゴルフ場で、「ロボット」を操作しながらラウンドするのだ。人間は「プレイヤー」であり、かつロボットをサポートする「キャディー」のような存在だ。
条件は「1体のロボット」で「1本のクラブ」を操作するという点に絞りたい。
<1体のロボット>
ドライバー専用、アイアン専用、パター専用、これらに特化したロボットを使い分けることはスコアアップに有効だと予想できる。
しかし、そんな「スクランブル競技」のようなゴルフはエキシビジョン的には存在したとしても、実際のゴルフと同様に、1体のロボットゴルファーがプレーするのが望ましい。
<1本のクラブ>
通常のゴルフでは、14本のゴルフクラブから選択する。
それが本来のゴルフルールであるが、ロボットは再現性100%の精度を誇るプレイヤーだ。人間と同じ土俵では面白くないし、何よりロボットの技術開発が難しくなる。
ロボットコンテストなので、「ゲーム性」と「シンプル性」を重視するとなれば、「1本のクラブ」が良いだろう。プロゴルファー猿は1本のドライバーでラウンドしていた。彼の打ち方・戦略を是非参考にして、ロボット開発に励むのだ。
③ロボットプレイヤー
参照:AIやロボットにも「電子人」としての権利を。エストニアでAIの法的身分確立に向けた動き : カラパイア
最終的には、自律的にゴルフができる1体の「ロボットプレイヤー」が登場する。
状況判断・クラブ選択・コース戦略など、体に内蔵されたコンピューターで情報処理し、自分でショットを放つ。
このレベルになると人間に勝ち目はないが、対戦以外にも違う使い方はできる。
<伝説ゴルファーの再現>
ベン・ホーガン、ボビー・ジョーンズ、中部銀次郎など、ゴルフ界にはレジェンド級のゴルファーが多く存在する。しかし今の時代のゴルファーは映像や逸話でしか知りえない。それをスイング解析などで「ロボットプレイヤー」が再現し、一緒にラウンドすることができるという機能だ。外見は「AR」で加工するか、本物そっくりに「現実」で加工するかすれば良い。
ゴルファーからしたら夢のような話だ。
<自分自身の再現>
ゴルフには、百人百様のスイングがある。
自分のスイングは自分だけのものであり、それを極めることがゴルファーの命題として与えられている。つまり、競うは他人ではなく、自分自身という考え方だ。昨日より今日、今日より明日、1歩ずつ自分自身を超えていくことが重要。
それを実現するための手段として、自分の分身となる「ロボットプレイヤー」があってもおかしくない。そのロボットは現状の自分自身であり、実際に形として存在する。それに勝たなければ、自分自身に勝つことにはならないのだ。
具現化された自分自身は、自分を客観的に見せてくれる鏡であり、かつ強烈な反面教師でもある。
実現コストが高くなりそうなことが難点だが、ロボットがロボットを作る世界に突入した時には解決しそうだ。それは我々が生きている時代に起こるだろう。
まとめ
以上、「ロボット」がゴルフを変える世界を想像してみた。
①サイボーグ: 人間×ロボット
②ロボットコンテスト: 他律式ロボット
③ロボットプレイヤー: 自律式ロボット
SFのような話になってしまったが、①のサイボーグは近い将来、真っ先にやってくる。機械を人体に取り込むことによって、障がいがなくなったり、動きをサポートする機能がついたりといいこと尽くめだ。
拙者は「飛距離アップ」を実現できる機械を利用してみたいと思っている。