新型コロナウィルスの脅威
新型コロナウィルスが全世界で猛威を振るっている。
2020年3月1日現在、最新の感染状況は以下の通りである。
- 日本:感染者191名、うち死亡者4名
- 中国:感染者78,824名、うち死亡者2,788名
- 韓国:感染者2,022名、うち死亡者13名
- イタリア:感染者650名、うち死亡者17名
- アメリカ:感染者20名、うち死亡者0名
出典:厚生労働省ホームページ(2020年2月28日発表)
もちろん国によって検査精度や検査対象の違いにより、現状を正確に表せているかどうかは怪しいところであるが、これらは氷山の一角であることは容易に想像できる。
それでは、感染を抑えるために我々ができることは何なのだろうか?
新型コロナウィルスの感染源
新型コロナウィルスの二大感染源は、「①飛沫感染」と「②接触感染」である。
飛沫感染
感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウィルスが放出され、他の方がそのウィルスを口や鼻などから吸い込んで感染する。
接触感染
感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウィルスがつく。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ると粘膜から感染する。
ノロウィルスと同様に「エアロゾル感染」の可能性があると中国政府の発表があったが、結核のような「空気感染」というわけではなく、粉塵やミストなどにウィルスが付着して飛んでくる「飛沫感染」に近いとのこと。
この季節は「花粉」や「黄砂」が飛んでくるが、それにウィルスが付着すると考えると怖いものがある。
新型コロナウィルスの対策
非核三原則(もたず・つくらず・もちこませず)ではないが、感染症については「感染しない努力」と「感染させない努力」が必要になる。
感染しないためには、「自宅待機」が一番である。
3月2日から全国の小中学校・高校が休校になるので、子供達は必然的に「自宅待機」を余儀なくされる。
それに合わせるように、大人達はテレワークなどを駆使して「在宅勤務」が加速していく。
しかしながらサービス業などそれができない家庭は少なからず存在する。
仕事や生活のために家から出ないといけないこともあるだろう。
そうした場合は、目・鼻・口を防護する「眼鏡」や「マスク」を装着し、帰宅後には「手洗い」や「うがい」といった通常の感染症対策が必要になるだろう。
これらは自分自身を守ると共に、他の人にうつさないという両面での感染予防の意味がある。
自分だけは大丈夫と安易に考えるのではなく、皆が心を一つに感染症に対して立ち向かっていく努力をしたいものである。
新型コロナウィルスのゴルフへの影響
新型コロナウィルスが感染しやすいのは、「屋形船」や「クルーズ船」のような閉鎖空間において人口密度の高い場所である。
そう考えるならば、開放感のある屋外スポーツであるゴルフはその対極に位置している。
スポーツの中ではゴルフは比較的に安全なスポーツとは言えるのではないだろうか。
そこで、最近のゴルフ場における新型コロナ対策はどのようになっているのか調べてみた。
事例①:アコーディアゴルフの対策
アコーディア・ゴルフグループでは、新型コロナウイルス感染予防および拡散防止のため、
お客様と従業員の健康と安全を考慮し、下記の対策に努めております。
・手洗い・うがい・消毒の徹底
・従業員の体調管理の徹底
・通常の共用部清掃に加え、特にフロント周り、ドアノブ、精算機、カート、レストランや浴場設備内などの拭き上げ消毒の強化
今後も当該報道を注視し、保健行政機関との緊密な連携のもと、お客様と従業員の健康と安全を第一に考え、感染防止に努めてまいります。
皆さまのご理解とご協力を、よろしくお願いいたします。
出典:アコーディアゴルフ・ホームページ
「接触感染」を防ぐため、共用部の消毒強化ということで素早い対応が為されている。
事例②:よみうりゴルフ倶楽部
新型コロナウイルスをはじめとする感染予防および拡散防止のため
○出入口、フロント、マスター室前、レストラン等に手指の消毒液を用意しておりますので、ぜひご利用下さい。
○手洗い励行にご協力願います。
○体調がすぐれない場合は、ご利用をお控えください。
※また、従業員が感染症対策としてマスクを着用する場合がございます。 皆様のご理解、ご協力をお願いいたします。
出典:よみうりゴルフ倶楽部・ホームページ
ほとんどのゴルフ場が消毒液の設置で感染予防をしているはずだ。
体調がすぐれない人は、自身が感染しない、他人に感染させない、といった意味で来場は控えた方がいい。
事例③:東京都ゴルフ連盟
東京都ゴルフ連盟では、新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う対策を検討し確認いたしました。
※28日(金)現在、東京都アマチュア選手権予選競技は開催する予定です。
中学生・高校生(卒業式終了の高校3年生を除く)の参加を中止させていただきます。・各ゴルフ場にコロナウイルス対策を確認。(アルコール消毒液の設置等)
・競技者はスコアカード提出後即時解散とする。
・集会する表彰式は行わない。
・成績表のスコアボードはハウス外の場合は設置する。
・競技委員、運営委員のマスク着用。※選手のみなさんも体調管理に留意し、37.5度以上の発熱が続いている方、
外出を自粛されている方は欠場をお願いいたします。出典:東京都ゴルフ連盟・ホームページ
競技ゴルフに関しては、既に申込が完了しこれから予選が始まるところも多いだろう。
現状はゴルフ場にてクラスタ感染が認められていないことから、東京都ゴルフ連盟では開催される運びとなっている。
しかしながら、プレー後の即解散や表彰式の中止など、開催することを大前提としてできる限りの対策が取られているように感じる。
事例④:ワンウェイゴルフクラブ
土浦市沖宿町のゴルフクラブ「ワンウェイゴルフクラブ」で2月19日に利用した来場者1人が新型コロナウイルスに感染していたことが29日、分かった。同クラブがホームページ(HP)で公表した。
HPによると、利用客の所轄の保健所から報告があり、新型コロナウイルスに感染していたことが25日に判明。現在、保健所の指導の下、接触者の健康観察を実施中という。
同クラブは従業員、来場者の安全確保のため、当面パーティーや食事提供の中止や館内消毒の徹底を行うとしている。
県健康危機管理対策室によると、感染者は県内在住者ではないという。25日に東京都内の保健所から、同ゴルフ場の従業員の健康観察の依頼があった。
出典:茨城新聞社
こちらは気になるニュース!
新型コロナウィルスの感染者が茨城県の「ワンウェイゴルフクラブ」でゴルフをしていたことが明らかになった。
今後の調査で、新しい感染者が発生しないことを祈る。
ゴルフ場で新型コロナウィルスを予防する方法とは?
予防方法①:トイレでは必ず手を洗う
発生源と言われている中国・武漢では、トイレの衛生管理が十分でなく、何人もがトイレで感染しているそうだ。
つまり、尿や便の中にも大量のウィルスが排出されている事実を知っておくべきである。
日本のゴルフ場を想像してみよう。
現在多くのゴルフ場のトイレは洋式となっており、定期的な清掃も実施されている。
万が一便座やドアノブにウィルスがついていたとしても、手をきちんと洗っていればウィルス感染は防ぐことができる。
予防方法②:お風呂は入らずに帰る
次はゴルフ場の風呂場だ。
プレーが終わって脱いだパンツには、尿や便が付着している場合がある。
汚い話だが、そのパンツを脱衣かごに投げると、感染者が使った後の脱衣かごはウィルスだらけとなるのだ。
次の人がその脱衣かごを使えば感染リスクが極めて高いと思われる。
またウィルス死滅温度は70度なので、湯船でもウィルスは感染する。
湯船で顔を気持ち良く洗っていると目や鼻からウィルスを取り込んでしまうことになり兼ねない。
体を休ませるところに危険が潜んでいることに要注意だ。
感染予防のため入浴はご遠慮くださいと貼り出してしまうと、「●●のお風呂は感染している」と風評被害にあうのでゴルフ場からの伝達は難しいところ。
ゴルファー一人一人が「感染しない・させない」の精神で、入浴せずに即帰宅するのも、この時世では理にかなったことだと思うが、皆様はどうお考えだろうか?
ゴルフ業界が疲弊してしまわないことを願うばかりである。